【日本の伝統色】Japanese Traditional Color Vol.8
2024年10月22日 「日本の伝統色」あれこれ
第8回目も、第6回に引き続き ◆色名クイズ Part2◆ をお届けします。
それぞれの質問について、A~Cの中から正しいと思うものを選んでみてください。
問題1
植物を材料とする染色(せんしょく)は、何度も染め重ねることで次第に色が濃くなりますが、
色が濃くなるにつれて、瓶覗(かめのぞき)→浅葱(あさぎ)→縹(はなだ)…と呼び名が変わるのは、次のうちどれでしょう?
A 紅花染(べにばなぞめ)
B 藍染(あいぞめ)
C 紫根染(しこんぞめ)
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問題2
古今和歌集に詠まれた歌に由来して「縁(ゆかり)の色」と呼ばれた色は、次のうちどれでしょう?
A 露草色(つゆくさいろ)
B 苔色(こけいろ)
C 江戸紫(えどむらさき)
※大ヒント・・・赤しそのふりかけの名前とパッケージの色
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正解はこちら!
◆問題1…B 藍染
解説…藍染は、藍瓶(あいがめ:染料が入った大きな陶製の瓶)に糸や布を浸したあと、
それを天日干しにし、乾いたものを再び藍瓶に浸すという工程を繰り返すことで、徐々に濃い青に染まります。
瓶覗(かめのぞき)という名前は、「藍瓶をちらりと覗いただけ」というくらい「ごく淡い藍の色」という意味です。
◆問2…c 江戸紫
解説…江戸紫は、またの名を「縁(ゆかり)の色」といいます。
【紫のひともとゆゑに武蔵野の 草はみながら あはれとぞ見る】という古今和歌集が由来です。
(意訳:紫草が一本咲いているという縁だけで、武蔵野の草花が、みな愛おしく、身近に感じられる)
三島食品の「ゆかり®」も、この歌に由来して商品名が決まったそうです。
いかがでしたか?
引き続き「日本の伝統色」をテーマにしたコラムをお楽しみください。
※参考URL:三島食品「ゆかり®」命名のいわれ https://www.mishima.co.jp/study/name/
(文 桜井輝子/写真 Adobe Stock)