なごや色さんぽ#7【 せともの~白い土~ 】

2018年09月01日 カラーコラム「なごや色さんぽ」

カラーデザインマスターによるカラーコラム『なごや色さんぽ』
7回目は、せとものの白です。今回は愛知県瀬戸市をご案内します!

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【 せともの~白い土~ 】
瀬戸で作られる「せともの(瀬戸物)」には、色彩豊かな焼き物が多く見られます。

その理由は、釉薬(うわぐすり)の種類の多さと、瀬戸の土にあります。
釉薬とは、やきものを覆うガラス質の膜の事で、やきものを丈夫にし、水漏れを防ぐ効果があります。
瀬戸で扱われている釉薬の種類は多く、代表的なものは、灰釉・鉄釉・古瀬戸釉・黄瀬戸釉・織部釉・志野釉・御深井釉など。
焼き上げる際の熱によって化学変化を起こし、それぞれの色と光沢を出します。

そして、その多彩な釉薬の色を美しく引き出すのが、せとものの原料となる瀬戸の土です。
瀬戸の土は、白。代表的なものは、蛙目粘土、木節粘土、シロツチ、長石など。
このような白い土で作られるからこそ、釉薬の美しい色合いが映えるのです。

さて、2018年9月8日(土)・9日(日)は瀬戸市で「せともの祭」が行われます。
祭りでは、瀬戸川沿いに約200軒ものせともの店が立ち並びます。

良質な瀬戸の土で作られた、優雅で美しいせとものを、普段の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

byカラーデザインマスター 安藤里子